こんにちは、TalkCampの鈴ヶ嶺です。

私は、本業は採用や人事コンサルティングを行っているのですが、採用支援のプロジェクトでは、面接の構造化を支援したり、面接に同席をしたり、自身が面接に入る事も多くあります。

そうした仕事をする中で、最近考えていた事を言葉にしてみたいと思います。

テーマは面接における候補者理解の『面積』です。

先日、我々のコミュニティメンバーとの飲み会がありました。場所は水道橋近辺の中華料理屋さんでしたが、リラックスした雰囲気の中、採用や人事に関わる話に花が咲きました!

いくつも面白い話がありましたが、その中にキャリアの「縦」と「横」に関する会話がありました。縦はキャリアの深さを、横は広がりを指しています。

この話は、私が普段から面接で意識している縦の深掘りである「垂直質問」と横の広がりである「水平質問」と重なる部分が多いと感じました。面接は候補者のキャリアを知る場なので、当然と言えば当然ではありますが。

縦の深掘りとは、具体的な経験や行動に焦点を当て、「なぜその行動をとったのか」を深く追求することです。どのような場面で何を考えて、どのような行動をしたいのか?何が具体的な課題であったのか?いわゆるコンピテンシー面接での一般的な深掘りです。

一方、横の広がりは、候補者の経験の多様性を探ることで、異なる環境や状況でどのように適応し、行動したかを探求する問いです。新卒の面接であれば、学生時代の活動、アルバイト、趣味、旅行など、さまざまな経験を通じてその人の広がりを探ります。それ以外にも、好きな事や夢中になった事を聞く時は、夢中になれずに投げだしてしまった事を聞く事も水平の質問だと私は捉えています。

面接では、これらの縦と横の探求を通じて、候補者の全体像を描き出します。

しかし、この探求は容易ではありません。私はかれこれ15年以上は採用実務に様々な形で関わっていますが、今でも面接は常に難しいと感じています。限られた時間の中で、候補者の本質を知ろうとする事自体が少し無理があるとすら思います。

しかし、私も含め、多くの面接官が、候補者の表面的な部分にばかり焦点を話してしまうことが多いのではないでしょうか。面接という短い時間の中で候補者の本質を理解するためには、縦と横の両方の探求が必要ではないかと思います。そして、それは候補者を理解している「面積」を広げるという感覚を持つ事が大切ではないかと考えています。

もちろん、具体的な採用要件が決まっており、特定の能力・経験を図る場合は徹底的に縦の深掘りに終始する例もあるとは思いますし、ケーススタディを中心とした面接や、ワークサンプルテストの様なより実践的な採用方式もあります。

しかし、面接という手法が今後なくなる事はないでしょうし、特に新卒採用では、能力だけでなく、候補者の根源的な価値観や行動特性や欲求を理解することが重要であり、特に候補者理解の「面積」という考え方は重要ではないかと思います。

これは、一定の理論に基づいた私なりの持論・ポリシーに近い考え方ですが、採用に関わる方は、それぞれの考え方をもって面接に向き合っていらっしゃる事と思います。この記事を書きながら、コミュニティでも、面接の際に普段何を意識しているか?を掘り下げてディスカッションしていきたいと思いました。

面接を含め、採用の方式もどんどん多様化してきています。私たちも学び続ける必要があります。コミュニティのみなさんを含め、このnoteを読んでくれた方と一緒に、より良い採用プロセスを追求していけることを楽しみにしています!

それでは、またお会いしましょう!


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