2023年度 転職市場の動向 - 働く個人は二つの「ライフフィット」を重視 - (リクルート)

リクルートさんが『リクルートエージェント』の転職データとコンサルタントの知見を基に、主要業界の求人・求職者の動きをレポートしています。
レポートの1ページ目に「ライフスタイルフィット」と、長期視点での人生設計に基づく「ライフデザインフィット」という2つの観点を求職者が重視しているという考察があります。給与や福利厚生だけでなく、自分のライフスタイルや人生設計に合った職を求めているという点には強く共感します。二要因理論において、給与や福利厚生は衛星要因であり、不満足を生まないために重要な要素ですが、動機付けされる訳ではないという事を思い出します。
2ページ目以降は各業界の動向のレポートが続きますが、以下に各業界のレポートの個人的に印象に残った点をシェアします。
前述のライフフィットを重視する求職者の動向を受けた各業界の対応が特に目に止まりました。

・50代での転職が増え、シニア層の人材獲得に向け、いち早く「70歳定年制」を導入する企業が出てきている(IT・通信)

・大手から中堅・ベンチャーファームへの転職が増えている(コンサルティング)

・異業種からの転職者の受け入れの増加と自動車業界から異業界への転職が増える(自動車)

・IT業界で製造業向けの案件を手がけていた方々が「受注側から発注側に移る」形で転職を果たしている(総合電機)

・証券会社では目標設定や顧客への向き合い方の方針を変えたことから、それらを理由とした退職者が減っている印象(銀行・証券)

・マーケティング職などが年収アップを目指して動くケースが多く見られる(小売り)

・MRや医療機器営業は、「転勤」を拒む人も増えている(医療・医薬・バイオ)

・「自身のスキルを生かせること」「ライフスタイルに合う働き方ができること」が、企業選びの軸となり、以前ほど「大手企業」への入社にこだわらない傾向(化学)

・労働時間の長さやリモートワーク不可などを懸念して、辞退するケースも出てきた(人材)

2023年度 転職市場の動向 2023年9月11日(リクルート)

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