【7thイベント】【企業と大学で考える】これからの新卒採用 ~Z世代の就活・採用~を開催しました!

今回は、2023年2月17日(金)に開催されたイベントについてレポートいたします。

本イベントでは、学生さんのキャリア・就職活動を支援する大学職員の方々にご登壇いただき、現在進行している24卒の新卒採用をはじめ、これからの新卒採用のあり方をディスカッションしました。

コロナ蔓延以降大きく変化した採用活動について、大学職員の方から現代の学生のリアルな声を聞くことで、よりよい採用とキャリア支援のあり方を探求することを目的といたしました。

当日議論した内容について、ご参加されなかった皆さまにもお伝えできるようレポートいたします!

オープニング

最初に、今回ご登壇される4名の大学職員の方々から自己紹介をいただきました。

エリアやご登壇者自身のキャリアもそれぞれでしたが、

「企業側のご意見が聞けるのを楽しみにしています」

「学生の現状を知って採用活動に役立ててほしい」

などと同じ想いのメッセージをいただき、本日のディスカッションを本音で話せる空気をつくっていただきました。

パネルディスカッション

本イベントのメインコンテンツは、ご登壇者とのパネルディスカッションでした。

ディスカッションのファシリテーターとして、TalkCamp運営担当でありながら、まさに今企業で24卒の新卒採用活動に携わる片桐さん、飯田さんに参加していただきました。

今回参加されている企業からいただいたご意見ご質問を中心に、学生側だけでなく、企業側のリアルな声とともに議論を進めてまいりました。

メインテーマの中から、特に盛り上がった議論についてご紹介いたします。

24卒学生が求める企業の採用活動とは 「企業から見たZ世代の印象」

-大学職員から見た所感-

林さん:福利厚生が求められるのは今に始まったことではないが、それを学生が企業に対して言いやすい環境になったのではないか。

片桐さん:年収や福利厚生に関する質問を、ダイレクトに聞いてくれる学生が増えている印象。

青木さん:地元志向の学生が多くなった。大量の情報だけが入ってくる世の中で、労働環境や勤務先について安定を求めるようになっている。

日高さん:フルオンラインの大学なので勤務地に関する希望はないが、公私ともに自分のやりたいことを満たせる働き方を求める傾向がある。

卯田さん:今の学生にとってはキャリアパスが大事。いつまでにどんなことができるかを気にする学生が多く、モデルケースを求められることも増えた。

林さん:そのような志向の学生が増えてはいるが、未だに年功序列などの安定性を求める学生も変わらずいる。会社に依存する傾向はそこまで変わっていない。

-学生が求める「安定」とは-

日高さん:当校の場合は安定志向の学生は少ない。挑戦や、自分自身を変化させ世の中に適応していくことが安定であるという考え方。その上で、暮らしの変化に対応しているかどうかという観点での安定は求められている。

卯田さん:とにかく「ブラックは嫌だ」という声を聞く。SNSなどから入手する情報がひとり歩きして、マイナスな印象ばかりもたれてしまう。ブラックとはどんな会社のことなのか?ということまで掘り下げられてはいない。

飯田さん:就活系YouTuberなどの影響はありますか?

林さん:確実に広まっている。手軽に情報を仕入れられる反面、タイパ(タイムパフォーマンス)を意識するあまり浅い情報だけで判断がなされ、視野が狭まっている可能性がある。

青木さん:タイパが重視される傾向は感じる。90分のガイダンスに最後まで集中して参加できる学生が少なくなり、そもそも参加人数もこれまでと比べると減っていますね。

24卒学生が求める企業の採用活動とは 「企業から見た採用活動」

林さん:学生はまだまだ選ばれる側だと感じている。人事が身分を隠して学生と話したとしても、結局学生にとって本音を話せる場にはならないというのですが、企業側で工夫されることはありますか?

片桐さん:企業側でも様々な工夫はしているが、やっぱり構えられているんだなと良い答え合わせになりました。

参加企業のご意見:面接、面談などの名前があるとやはり構えてしまう。カジュアル面談の場をいかに活用して、言葉巧みに本音を引き出していけるか。言葉の使い方を工夫している。

飯田さん:そもそも学生は企業に本音を話したいと思っているのでしょうか?

日高さん:3、4年生はどんな場面であれ、選ばれる視点が入ってくる。だからこそ、低年次の学生との接点を企業側はつくっていってほしい。

卯田さん:学生は本音で話すメリットはあまり感じていない。企業としてではなく、社会人の先輩として話を聞く機会を大学側では設けていきたい。

青木さん:やはり3、4年生は見られている意識がある。低年次学生との関わりが重要となる。

低年次向けのキャリア教育とこれからの採用活動

青木さん:将来を考えていくにあたり、社会を知るきっかけがまだまだ少ない。大学としても力を入れ始めているところではあるが、どんなことをやるべきか企業側からのご意見がほしい。当校では、コミュニケーションやビジネススキルを学ぶ科目や、企業にご登壇いただく機会を設けている。

日高さん:科目として一様に学ぶ場をつくる機会はないが、就活向けの講義に低年次も参加OKとすると、低年次の参加が多くなる。

ビジネススキル的なことではなく、キャリアビジョンを考える機会提供を増やしている。

卯田さん:同じく、生き方考え方に関する啓発を行っている。全学年向けの講義としている。

飯田さん:就職はいち手段として考えている学生が増えている傾向なのでしょうか?

林さん:全学年向けのプログラムは低年次の参加が多い。就活への不安を感じているところが背景としてある。

企業側としては、低年次まで施策幅を広げることは大変なのでは。特に、低年次ほど大企業しか知らないので、どのように認知度を上げていきたいと考えているのかを知りたい。

片桐さん:当社もベンチャーなので、知名度がない難しさを感じている。企業としてではなく、リモートワークができる!等テーマをもったPRをしたい。

参加企業のご意見:当県にあるジョブパークで低年次とインターンのマッチングができるサービスを行っている。地方なので、まずはそのような小さいところからコツコツ実績をつんでいる。

グループディスカッション

参加者の皆さまでブレイクアウトルームを作成し、「24卒の採用活動で企業と学生がwin-winになるためにできること」について議論していただきました。

ほぼ初対面でのチーム分けとなりましたが、どのチームも時間が足りないほど熱い議論を交わしているのが印象的でした!

最後に、ディスカッションを経て、イベントの感想を参加企業様に述べていただきました。

参加企業のご意見:学生さんのやりたいことを見つけるためのジョブ型雇用がいいという意見が出ました。また、個人的な意見ですが、社会構造の歪みに学生が大いに

影響を受けていると感じる。企業が「育成」という考え方をもつことが、win-winになる近道ではないか。

おわりに

90分間のイベントでしたが、どのテーマでも皆さんが話し足りないと言うほど白熱した議論が繰り広げられました。

また、参加された皆さまも、話し合われることに終始共感されている表情でした。

「未来の社会を生きる現代の学生たちに、自分の立場で、今何ができるか」

参加していただいた大学側も企業側も、このような想いで真剣に取り組まれていることを感じることができるイベントとなりました。

同じ想いをもった方々がいることを身近に感じられるだけでも、モチベーションに繋がりますよね。

TalkCampでは今後も様々なイベントを開催予定です!

次回もよろしくお願いいたします!