3月卒業時点で、入社後の配属先が確定している学生は46.5% (就職みらい研究所)

就職みらい研究所さんから入社後の配属に関する状況の調査結果がリリースされました。
卒業時点での入社後の入社後の配属先が確定している学生は約半数となっており、配属先の学生の配属希望を就職先に伝えていない学生が多い事が明らかになりました。また、配属意図についての説明がないケースも40%程度ある事も気にかかります。
日本の新卒採用は「就職」ではなく、「就社」だという意見は良く聞きますが、改めてこうしたデータを見ると企業側の都合を優先する「就社」という考え方がまだまだ一般的なのだろうと感じます。
一方で、求職者(学生)にとっては社会に出る前に「職」を定める事も難しいという側面もありますし、希望ではなく適性を踏まえて配属が決まり、且つ様々な仕事をジョブローテーションで経験させてもらえるというのは、メリットも大きいとも思いますし、キャリアは想定外の偶然を重ねて進んでいくという、計画的偶発性の観点からも望まない配属が振り返ると意味を持つ事も大いにあるとも思います。しかし、少なくとも一部の明確にやりたい事が決まっている新入社員が希望外の部署に配属される場合は、事前に意図や背景の説明を行える仕組みは重要ではないでしょうか。
パーソル総研の小林さんは著書「リスキリングは経営課題」の中で日本人は自分は主語ではないが、かといって完全に受け身でもなく中動態的なキャリアである事が特徴だと伝えられています。こうした配属の状況の調査結果を見ると、新入社員の頃から中動態的なキャリアがスタートしているのだと感じます。

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