就活の「売り手市場」は学生にとって幸せなのか？

こんにちは！今回記事を担当させていただく、はしづめです！

こういった形で人前に自分の思いを投稿することは初めてなのでぜひお手柔らかにお願いできますとうれしいです。

簡単に自己紹介をさせていただきますと

大学を卒業し、いわゆる大手IT企業の営業職として入社をしました。その後、人材業界へ転職し、現在は片手型の新卒採用エージェントの企業担当として採用のご支援をさせていただいております。
経歴としてあまり王道ではないので、前職でも転職の際は周りの同僚や先輩から人材への転職は初めてだとお言葉を頂き、送り出されたことを思い出します。（笑）

学生時代から、キャリアの話をすることが好きだったこともあり、自身の就職活動も大変でしたが、苦痛だと思ったことはなく、いろんな人事の方や社員様とお話を通じてでいろんなキャリアを思い描いていたことを今でも覚えています。
そんな中で一社目IT業界を選び、日系企業あるあるの重い承認フローや、顧客への要求ありきの営業スタイルにどこか違和感があり、且つ、やはり人材に関わることの思いを捨てきれず、3年目のタイミングで転職を決意し、今に至ります。

そんな私ですが現在の学生優位の売り手市場に対して、本質的に誰のための市場なのかと思いを巡らせる日々を過ごしており、こちらをみなさまに共有したいと思います！

現在、大学生の24卒就職率は過去最高の売り手市場を示しており、25卒においてもディスコ社が公表している内定率は 89.7％(前年同期実績（86.0％）を 3.7 ポイント上回る）その勢いは加速し、現在も過去最多の内定保有率となっています。

参考：https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/202407_gakuseichosa_kakuho.pdf

この傾向は人口減少の流れとともに続くのだろうと思いますがいわゆる、学生視点でいうと【内定を頂きやすい】市況感になっているといえるでしょう。

エージェントとして企業の採用支援をさせていただいている身としては、もちろん、企業の採用への不安をどうにか解消していきたい。苦戦されている企業のサポートをしたいと思う一方で、現在の学生さんにとっていわゆる【売り手市場】は本当に幸せなのだろうかと考える機会が増えました。

それはなぜかというと。

最近の学生様の重要視しているのは、何をやりたいか、何を叶えられるかというよりも、何を得られるか。という観点が多いと感じているからです。初任給、家賃補助、年代別モデル年収、研修制度、固定残業代は含まれるのか、などなど。もちろん、長い社会人生活において重要なものばかりですが、一方でどんなことをしていきたいのか、という問いに対しての回答は口を紡ぐパターンが多いと感じます。（もちろん考えている方も多くいらっしゃいますのであくまで傾向のお話ですが）

例年、条件を軸として定める方は多くいますが、就職活動を始めると、それはしっかりと出鼻をくじかれていきます。（私も同様でしたが、、（笑））

説明会や面談、OB訪問などを経て迎える面接にて、なかなかうまくいかず、漠然と【危機感】を感じてきますよね。
（あれ、自分って社会人になれるのか、社会人の方はみんなこれを経験しているのかと尊敬したことを覚えています。）

ただこの【危機感】こそ自分自身の軸や、やりたいこと、何が自分の強みか弱みかを改めて見つめなおすきっかけとなり、その中で将来【どんな社会人になりたいのか、どんな社会を生み出したいのか】を真剣に考えることができたと感じています。

つまり、就活における【挫折や気づきなどの危機感】は学生様自身のキャリアを考える上で、よききっかけになっているのだと、思います。

ただ現在、過去最高の内定率といわれる市況感において、この【危機感】を経験し、条件だけではない軸も鑑みて、自身のファーストキャリアを意思決定できる学生がどれ程いるのだろうとふと考える場面が多くあります。

軸を聞いた際に、ネームバリュー、福利厚生、条件のみが先行して出てくる。さらには内定企業よりも、より良い条件の企業を探す青い鳥症候群の学生が多く、別軸での意思決定も必要であると伝えることができるのはエージェントの一つの価値であると改めて感じています。

一見、学生優位に感じる売り手市場ですが、学生個人に眼を向けてみると長いキャリアなどの視点においては、【危機感】がなく、条件のみで選ぶことができる市場は、果たして学生にとって幸せなのかと問いながら、一人でも多くの学生への【気づき】と企業への【採用成功】ができるよう日々、奮闘したいなと考えている今日この頃です。

新卒大量採用の限界やジョブ型採用へのシフトなどはまた別の観点で思っていますが、、新卒採用における課題を常に感じながら日々頑張ってまいります！